ヨガは呼吸と姿勢を通して心身を整えることに重きを置き、ピラティスは身体の動かし方を再教育することを目的にしています。呼吸法も、ヨガは腹式が中心、ピラティスは肋骨を広げる胸式が中心です。

どちらも床の上で身体を動かす運動なので混同されがちですが、成り立ちも目的も違います。

01. 生まれた背景が違う

  • ヨガ — 数千年前のインドが起源。もともとは瞑想や精神の修養を含む体系で、身体を動かす部分(アーサナ)はその一部
  • ピラティス — 20世紀前半、ジョセフ・ピラティスが考案。負傷者のリハビリテーションから発展した

片方は精神を含む文化、もう片方は身体の再教育。 ここが出発点の違いです。

02. 呼吸の使い方が違う

  • ヨガ … 腹式呼吸が中心。お腹をふくらませて吸う
  • ピラティス … 胸式呼吸が中心。肋骨を横に広げて吸い、お腹は締めたまま保つ

ピラティスで胸式を使うのは、動いているあいだも腹部の圧を保ち続けるためです。お腹を緩めてしまうと体幹が安定しません。胸式呼吸のやり方はピラティスの呼吸法と自律神経の関係にまとめています。

03. 目的が違う

ヨガピラティス
主な狙い心身を整える・柔軟性身体の動かし方を変える
呼吸腹式胸式
動きの性質姿勢を保つ時間が長い動きながら位置を確認する
器具基本はマットマット+専用マシン

04. どちらを選ぶか

ヨガが向く方

  • 呼吸を整えて落ち着く時間がほしい
  • 柔軟性を伸ばしたい
  • 静かな時間を持ちたい

ピラティスが向く方

  • 姿勢や動きづらさを変えたい
  • 腰や肩の張りが繰り返し出る
  • 産後や不調から身体を戻したい
  • 「正しく動けているか」を見てほしい

05. マシンがあるのはピラティスだけ

ヨガには基本的に器具がありません。ピラティスにはリフォーマーをはじめとする専用マシンがあり、ばねで動きを補助したり負荷を足したりできます。

これが意味するのは、身体が硬い方や筋力に不安がある方でも、正しい位置で動く練習ができるということです。「まだヨガのポーズは無理そう」と感じる方ほど、マシンのほうが入りやすい場合があります。

06. 両方やってもいいか

問題ありません。 目的が違うので、役割を分けると無理なく組み合わせられます。

  • ヨガ … 柔軟性を伸ばす、呼吸で落ち着く時間を持つ
  • ピラティス … 姿勢や動き方を変える、体幹の使い方を身につける

気をつけたいのは、週の運動量が急に増えることです。始めたばかりの時期は、どちらかを週1回から始め、疲れが翌々日まで残らないかを見てから増やしてください。

呼吸法が違うので最初は混乱しやすいですが、ヨガの時間は腹式、ピラティスの時間は胸式と場面で分けると覚えやすくなります。ホットヨガと組み合わせる場合は、高温の環境で汗を多くかくため、水分をこまめにとり、体調がすぐれない日は無理をしないことが前提です。

どちらの運動も、痛みがある場合や治療中の場合は事前に医師にご相談ください。

07. 迷ったら両方試す

言葉で比べるより、1回ずつ受けたほうが早く分かります。Brille 大津京は初回体験はマット・グループマシンが0円なので、比較のうちの1つとして使ってください。マット(定員20名)、グループマシン(定員7名)、パーソナルから選べます。

よくある質問

どちらが痩せますか?

どちらも体重を落とすことを主目的にした運動ではありません。消費エネルギーで比べるなら、動き続ける形式のヨガのほうが高くなる場合があります。

両方やってもいいですか?

問題ありません。目的が違うので併用している方もいます。ただし週の運動量が急に増えると疲労が残るので、回数は様子を見ながら決めてください。

身体が硬いならどちらがいいですか?

どちらも硬くても始められます。マシンを使うピラティスは、ばねが動きを補助するぶん、可動域が狭い方でも正しい位置に入りやすいという利点があります。

この記事の監修

富田 大介ピラティススタジオ Lucia(滋賀県守山市)代表

PHIピラティス コンプリヘンシブインストラクター/エキスパートボディデザイナー

幼少期から高校まで野球に打ち込み、度重なるけがと挫折から運動療法に関心を持つ。メディカルトレーナー学科の専門学校を卒業後、フィットネスクラブに勤務。フリーインストラクターを経てピラティスと出会い、PHIピラティスのコンプリヘンシブ資格を取得。2020年に滋賀県守山市でピラティススタジオ Lucia を開業。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療を目的としたものではありません。身体に不安がある場合は医師などの医療専門家へご相談ください。